Better Health, Brighter Future
脊椎動物には「神経堤細胞」という発生・成長に重要な役割を担う細胞があります。多様な組織の細胞へと分化する能力を持つことから、細胞移植治療への応用が期待される存在となっています。私は、すでに過去の研究で確立されたiPS細胞から神経堤細胞をつくる技術を活用して、iPS細胞由来神経堤細胞から腸管神経をつくるNeural Crest Cellプロジェクト*の一員として、先天的な腸疾患の細胞治療につながる創薬に取り組んでいます。
山下 輝芳 (やました てるよし)
CiRA池谷真准教授の論文情報を参考に神経堤細胞の分化誘導に成功。自ら研究テーマを提案し、研究予算を獲得して進めることができる研究所内プロジェクトTECに応募し神経堤細胞の研究をさらに推し進める。現在はT-CiRAのNeural Crest Cellプロジェクト*で、iPS細胞由来の神経堤細胞を活用した細胞治療という新しい治療法の開発に臨む。
葛西 義明 (かっさい よしあき)
CiRAの金子新准教授と共同でiPS細胞由来のT細胞を用いた新しい免疫細胞療法の開発に挑戦するタケダの研究チームリーダー。現在、最も力を入れているのが血液がん患者を対象としたiPS細胞由来CAR-T細胞療法で、早期の臨床試験を目指している。