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ヘルスワーカーを育成することで遠隔地に医療を届ける

タケダはグローバルCSRプログラムを通じて、途上国・新興国における疾病予防、ヘルスワーカーの育成、サプライチェーンの強化、質の高い診断や治療へのアクセス改善に向けた活動へ資金を提供するなど、長期的な支援に取り組んでいます。本プログラムは、タケダの社会的責任(CSR)の一環であり、毎年、タケダの世界中の全従業員による投票で新たに支援するパートナーを選出します。

 

タケダは、ラスト・マイル・ヘルスの「コミュニティ・ヘルス・ワーカーが2030年までに3,000万人の命を救うための道を拓くFrom Response to Recovery: Community Health Worker’s Paving the Way for the World to Save 30 Million Lives by 2030を、2018年度の支援パートナーの1つとして選出しました。このプロジェクトの目的は、支援対象国のコミュニティなど最前線で働く医療従事者に投資することで、強固な保健システムを構築することです。この3か年プロジェクトは、2021年9月に完了し、大きな成果をあげることができました。

 

プロジェクト概要

パートナー:ラスト・マイル・ヘルス

対象国:リベリア、共同出資の活動としてエチオピア、マラウイ、シエラレオネ、ウガンダ

期間:2018年10月~2021年9月

主な活動

  • 「National Community Health Assistant Program in Liberia(リベリア保健衛生アシスタントプログラム)」の強化
  • ヘルスワーカー向けのデジタルトレーニングを受講できるプラットフォームの導入
  • 保健システムを担う人々に対するオンライン教育プログラムの開発
  • コミュニティ・ヘルス・ワーカーを対象とした統合型システムの支援

 

 

「雑木林を分け入り、わずか数キロ離れた村を訪れると、そこの住人たちがどれほど医療を必要としているか、きっとわかるはずです。病を患う多くの子どもたちを目の当たりにするだけでなく、他にも多くの課題が見えてきます。私が地域のコミュニティ・ヘルス・ワーカーのトレーニングを行う際は、現地を訪問し、子どもたちの命が失われることがないよう直接彼らと話し、指導します」

ロウリナ キルビー、臨床スーパーバイザー、リベリア

 

数字でみる支援の成果

2018年の支援開始以降、タケダ以外の主要な支援者と共同で、「National Community Health Assistant Program in Liberia(リベリア保健衛生アシスタントプログラム)」のさらなる強化と規模の拡大を支援し、以下の達成に貢献しました。

3,934人

コミュニティ・ヘルス・ワーカーが
トレーニングを受け、各地に配属されました

777,246人

医療アクセス改善を実現しました

300万人

5歳未満の子どもたちが、
マラリアや肺炎、下痢の
治療を受けることができました

37,637人

保健システムを担う人材向けの
デジタル・トレーニング・プログラム
に登録しました
(内7,527人が直接タケダの資金援助を受けました)

 

 

3,230万USドル
追加資金を調達し、リベリアの地域の
医療従事者向けプログラムに割り当て、
もっとも遠い地域で活動する
コミュニティ・ヘルス・ワーカーが
医療サービスを継続できるようにしました

活動の拡大

上記のリベリアにおける活動を
エチオピア、マラウイ、シエラレオネ
およびウガンダに拡大しました

 

 

「以前は、日常的に5歳に満たない子どもが命を落としていました。しかし、このプログラムのおかげで、今ではこのような状況は改善されつつあります。コミュニティ・ヘルス・ワーカーが地域のほとんどの患者を診てくれるので、診療所の負担も減ってきています。プログラムを監督している私自身も、地域の人々に健康をもたらすことができることを誇りに思っています。ヘルス・ワーカーが何かミスを起こした際は、私が修正し、彼らが常に質の高い医療サービスを提供できるようにしています」

 ウィリアム タンバ、臨床スーパーバイザー、リベリア

コミュニティ・ヘルス・アカデミー

ラスト・マイル・ヘルスでは、2017年にコミュニティ・ヘルス・アカデミー(Community Health Academy)を開設し、デジタルツールを活用して、コミュニティ・ヘルス・ワーカーや保健システムを担う人材の育成、および能力開発を行っています。タケダの支援により、これらのツールはラスト・マイル・ヘルスのリベリアのプログラムに統合され、地域に根ざした高品質なプライマリヘルスケアを提供するために活用されています。

 

スマートフォン用デジタルコンテンツにアクセスしたコミュニティ・ヘルス・ワーカーの人数

合計: 5,455人

 

リベリア: 3,934人

 

エチオピア: 745人

 

ウガンダ: 530人

 

シエラレオネ: 246人

 

コミュニティ・ヘルス・アカデミー(Community Health Academy)では、ヘルスワーカーが、デジタルツールを活用して最新の情報に素早くアクセスすることができ、ケアの質を向上させるために必要なデータを収集することができます。また、コミュニティヘルスの資金調達プログラムおよび国の保健システム計画に関するコースも提供しており、保健システムを担う人材の能力を現状より強化し、次世代のリーダーとして育成します。

さらに、ヘルスワーカーや保健システムを担う人々が利用できるリソースとして、スマートフォン対応のアプリケーションである「COVID-19 Ethiopia」があります。これは、エチオピアの連邦保健省および国立公衆衛生研究所とのパートナーシップで開発された、エチオピアにおける最初のスマートフォン対応デジタル学習プラットフォームであり、新型コロナウイルスの患者さんの特定と治療におけるヘルスワーカーの能力向上のために製作されました。これまで、7,200人を超える医療従事者がこのアプリケーションをダウンロードしており、このうち740人は農村部や遠隔地で医療に従事するヘルスワーカーでした。

 

「タケダの支援によって、このアプリケーションへのアクセスが拡大することで、コミュニティ・ヘルス・アカデミー(Community Health Academy)は、人々の命を救う質の高い保健システムを構築するために必要な能力を保健システムを担う人々に与えることができます」

(ラスト・マイル・ヘルス談)

 

 

COVID-19 Ethiopiaは、私の国にとって非常に重要なアプリケーションです。このアプリケーションは医療従事者向けに開発されており、患者さんの治療に使用することができます。また、適正なガイドラインに沿って開発されているので、何か見落としているかもしれないという心配がありませんし、アクセスも容易です。ダウンロードすれば、オフラインでも使用できるので、必要な時にいつでも参照することができます。いつでも参照できるというのはよいですね。医療従事者にとって非常に有用なアプリケーションだと思います。特に、農村部に住む人々のために医療センターで働いているヘルスワーカーにとって貴重であると言えます」

キディスト ハイレジョージス、一般診療医、エチオピア

 

タケダのグローバルCSRプログラムについての詳細をお読みください。