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米国食品医薬品局(FDA)よりアイクルシグ®(一般名:ポナチニブ塩酸塩)の抵抗性または不耐性の慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)の成人患者における医薬品承認事項変更申請の承認取得について

2020年12月21日
- 改訂されたアイクルシグの添付文書により、少なくとも2種類以上のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による前治療へ抵抗性または不耐性を示す慢性期(CP)のCML患者への用法と適応が拡大
- CP-CML患者を対象にアイクルシグの奏効に基づく投与量調整レジメンを評価した臨床第2相試験OPTICからのデータに基づく承認
- ベネフィット・リスクプロファイルを最適化するCP-CMLの新たな投与量調整レジメンにより、有効性が得られ、安全性が改善

当社は、このたび、米国食品医薬品局(FDA)より、アイクルシグ®(一般名:ポナチニブ塩酸塩、以下「アイクルシグ」)について、少なくとも2種類以上のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による前治療へ抵抗性または不耐性を示す慢性期(CP)の慢性骨髄性白血病(CML)成人患者における医薬品承認事項変更申請(sNDA)の承認を取得しましたのでお知らせします。改訂後の添付文書には、CP-CML患者に対して1日45mgから投与を開始し、BCR-ABL1IS≦1%を達成した時点で15mgに減量する、最適化されたアイクルシグの奏効に基づく投与量調整レジメンが追記されます。この投与量調整レジメンは、有効性を得ながら、動脈閉塞イベント(AOE)を含む有害事象(AE)のリスクを低減することによって、ベネフィット・リスクプロファイルの最適化を目的としています。

当社Global OncologyのPresidentであるTeresa Bitettiは、「このFDAによる医薬品承認事項変更申請(sNDA)の承認取得は、CMLコミュニティにとって大きな節目となるものです。CP-CMLは多くの場合はコントロールが可能ですが、依然として長期的な転帰が不良となる患者さんも多く、治療の早い段階で第三世代TKIを投与することでベネフィットが得られる可能性があります。アイクルシグは抵抗性の病態を有する多くの患者さんに有効であることが証明されており、このような患者さんに重要な局面で投与されることで、有意義な結果を得られる可能性があります。今回の添付文書改訂は大変喜ばしいことであり、アイクルシグによる最適化治療により、抵抗性/不耐性のCP-CMLの患者さんに対して必要な治療が提供できるものと確信しています」と述べています。

sNDAは、臨床第2相試験OPTIC(Optimizing Ponatinib Treatment In CML)のデータと臨床第2相試験PACE(Ponatinib Ph+ ALL and CML Evaluation)の5年間のデータに基づき承認されました。

OPTIC試験は、TKIによる直前治療へ強い抵抗性を示したCP-CML患者を対象としており、これらの多く(65%)は直前治療において血液学的完全奏効(CHR)を上回る奏効を達成することができませんでした。新たに承認された奏効に基づく投与量調節レジメン(45mgから投与開始し15mgへ減量)で投与された88例中42%の患者さんが、OPTIC試験の主要評価項目である12か月時点でのBCR-ABL1IS≦1%を達成し、フォローアップ期間中央値28.5ヶ月ではこれらのうち73%の患者さんが奏効を維持していました。これらの患者さんでは、13%でいずれかのグレードのAOEが認められ、7%にグレード3以上のAOEが認められました。リスク因子であるコントロール不良の高血圧や糖尿病などの管理が重要であり、臨床症状を示すようなコントロール不良の心血管疾患を併存もしくは既往歴を有する患者さんを治療する際には注意が必要です。

Georgia Cancer CenterのDirectorであるJorge Cortes医師は、「CMLの治療は、特に2種類以上のTKIに抵抗性または不耐性を示す患者さんでは難しくなることがあります。承認事項の改訂により、医師はCP-CMLの患者さんの治療過程のより早い段階で、アイクルシグの投与を検討することができるようになり、これは大きな利点をもたらすでしょう。改訂された添付文書で示されているように、アイクルシグの奏効に基づき投与量を調整することによって、医師の懸念であり、かつCP-CML管理において重要な側面である動脈閉塞性イベントのリスクを軽減しながら、アイクルシグに期待されるベネフィットを患者さんが受容することができます」と述べています。

これらOPTIC試験 とPACE試験 で得られたデータは、バーチャルで開催された第56回米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会、第25回欧州血液学会(EHA)年次総会、および第62回米国血液学会議(ASH)年次総会において発表されました。

以上

 

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