当社は、本日、当社連結子会社である武田コンシューマーヘルスケア株式会社(本社:東京都千代田区、以下「TCHC社」)の全株式を、The Blackstone Group Inc. とその関係会社(以下、総称して「Blackstone」)が運用するプライベート・エクイティ・ファンドが管理する買収目的会社Oscar A-Co株式会社(以下「譲受会社」)に譲渡することを決定し、同日、譲受会社との間で株式譲渡契約を締結しましたのでお知らせします。本株式譲渡に伴い、TCHC社は当社連結子会社から除外されることになります。
1.株式譲渡の理由
TCHC社は、日本初のビタミンB1製剤であるアリナミンや総合感冒薬であるベンザをはじめとした製品を通じて人々の健康に貢献し、特に同社のトップ製品でもあるアリナミンは、お客様の信頼を獲得して強力なブランドを築き、当社の歴史においても重要な役割を果たしてきました。当社は、日本国内を中心とするコンシューマーヘルスケア事業のさらなる成長を目指し、同事業を分社化させてTCHC社を設立し、2017年4月より同社の事業をスタートさせましたが、コンシューマーヘルスケア市場における競争が近年ますます激化し、お客様のニーズも一層多様化する中、TCHC社は、戦略を一段と強化し、さらに機動的なビジネスモデルを構築することで市場への即応性を高めていくことが必要となってきています。
当社は、現在、消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)の主要な5つのビジネスエリアにフォーカスするとともに、サイエンスにより生活を一変させる革新的な医薬品の創出に注力する戦略を取っています。そのような中、TCHC社の高い能力や専門性を最大化し、製品ブランドをさらに発展させるあらゆる成長戦略の選択肢を慎重に検討した結果、世界有数の投資会社でヘルスケア分野への豊富な投資実績を有するBlackstoneが設立した譲受会社に、当社の保有するTCHC社の全株式を譲渡することといたしました。Blackstoneの積極的かつ戦略的な投資のもと、独立した企業グループとして迅速かつ柔軟な意思決定を行うことで、TCHC社が市場ニーズに即応し、製品ブランドをより一層成長させ、さらに発展していくものと当社は確信しています。Blackstoneは、現在のTCHC社の経営陣とともにTCHC社の事業を成長させ、従業員の雇用を継続する意向です。
本件に関する当社代表取締役社長CEOのクリストフ・ウェバーのメッセージについては、こちらをご覧ください。
2.異動する子会社(TCHC社)の概要
(1) |
名称 |
武田コンシューマーヘルスケア株式会社 |
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(2) |
所在地 |
東京都千代田区丸の内一丁目8番2号 鉄鋼ビルディング23階 |
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(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 野上 麻理 |
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(4) |
事業内容 |
医薬品、医薬部外品、医療機器、食品、飲料品等の研究開発、製造および販売 |
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(5) |
資本金 |
490百万円 |
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(6) |
設立年月日 |
2016年4月15日 |
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(7) |
大株主及び持株比率 |
武田薬品工業株式会社 100% |
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(8) |
上場会社と当該会社との間の関係 |
資本関係 |
当社は当該会社の株式を100%保有しています。 |
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人的関係 |
当社従業員3名が当該会社の取締役会長、取締役及び監査役を兼任しており、これら以外の当社従業員が当該会社へ出向しています。 |
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取引関係 |
当社は、当該会社との間に、知的財産契約、資金貸借等の取引関係があります。 |
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(9) |
当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態(単体)(日本会計基準) |
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決算期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
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純資産 |
10,720百万円 |
11,191百万円 |
10,262百万円 |
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総資産 |
32,490百万円 |
27,791百万円 |
34,037百万円 |
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1株当たり純資産 |
54百万円 |
56百万円 |
51百万円 |
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売上高 |
79,921百万円 |
64,139百万円 |
60,897百万円 |
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営業利益 |
13,160百万円 |
12,945百万円 |
12,819百万円 |
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経常利益 |
13,215百万円 |
13,252百万円 |
12,966百万円 |
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当期純利益 |
8,828百万円 |
9,624百万円 |
8,654百万円 |
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1株当たり当期純利益 |
44百万円 |
48百万円 |
43百万円 |
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1株当たり配当金 |
44百万円 |
48百万円 |
43百万円 |
(※)なお、本株式譲渡により、TCHC社の完全子会社である武田ヘルスケア株式会社(以下「THP社」)も当社の子会社から異動いたします。
3.株式譲渡の相手先の概要
(1) |
名称 |
Oscar A-Co株式会社 |
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(2) |
所在地 |
東京都千代田区丸の内三丁目1番1号 東京共同会計事務所内 |
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(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役 坂本 篤彦 |
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(4) |
事業内容 |
株式等の有価証券への投資、保有及び運用 |
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(5) |
資本金 |
1円 |
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(6) |
設立年月日 |
2020年7月30日 |
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(7) |
純資産 |
1円 |
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(8) |
総資産 |
1円 |
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(9) |
大株主及び持株比率 |
Oscar Holding合同会社 100% |
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(10) |
上場会社と当該会社の関係 |
資本関係 |
該当事項はありません。 |
人的関係 |
該当事項はありません。 |
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取引関係 |
該当事項はありません。 |
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関連当事者への該当状況 |
該当事項はありません。 |
4.譲渡株式数、譲渡価額及び譲渡前後の所有株式の状況
(1) |
異動前の所有株式数 |
200株 |
(2) |
譲渡株式数 |
200株 |
(3) |
株式譲渡価額 |
企業価値2,420億円に、TCHC社及びTHP社の純有利子負債や運転資本等に係る調整を行い、実際の譲渡価額を確定いたします。 |
(4) |
異動後の所有株式数 |
0株 |
(※)株式譲渡価額は、株式譲渡契約と同時に締結された知的財産譲渡契約の譲渡価額を含んだ対価の合計額です。
5.日 程
(1) |
取締役会から委任を受けた取締役による株式譲渡決定日 |
2020年8月24日 |
(2) |
株式譲渡契約締結日 |
2020年8月24日 |
(3) |
株式譲渡実行日 |
2021年3月31日(予定) |
(※)株式譲渡実行日は2021年3月31日を予定しておりますが、当社と譲受会社との書面による合意によって別の日を実行日として定める可能性があります。
6.今後の見通し
当社は、本株式譲渡が実行され成立した場合、約1,400億円の株式売却益(税引前)の発生を見込んでいます。これによる、親会社の所有者に帰属する当期利益に対する増益影響は約1,050億円を見込んでいます。本株式売却益は、非定常的な、本業に起因しない(ノン・コア)特別な事象に基づくものであるため、Coreベースの営業利益や当期利益に対しては影響ありません。なお、キャッシュ・フローについては、約2,000億円(税引後)の収入となる見込みです。2020年度通期の業績予想につきましては、本件の影響額を引き続き精査し、その発生時期を見定め、その他業績の進捗や事業環境等の変化も考慮の上、適時に見直してまいります。
7.その他
本株式譲渡は、グローバルでの長期成長戦略に沿ってポートフォリオを最適化し、重要な製品を途切れることなく患者さんにお届けする当社の資産売却戦略に寄与するものです。
以上
(参考)当期連結業績予想(2020年7月31日公表分)及び前期連結実績
(単位:百万円)
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売上収益 |
Core営業利益 |
営業利益 |
税引前利益 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
基本的1株当たり当期利益 |
Core EPS |
当期連結業績予想 |
3,250,000 |
984,000 |
395,000 |
230,000 |
92,000 |
58円91銭 |
420円 |
前期連結実績 |
3,291,188 |
962,200 |
100,408 |
△60,754 |
44,241 |
28円41銭 |
387円 |
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
<留意事項>
本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本資料(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。
武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
<将来に関する見通し情報>
本プレスリリース及び本プレスリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「可能性がある(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。将来見通し情報は、多くの重要な要素に関する仮定に基づいており、実際の結果が将来見通し情報に明示又は暗示されたものと大きく異なることがあり得ます。重要な要素には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規の変更、製品開発計画の成功又は失敗、規制当局による判断とその時期、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、当社、当社が事業を展開している国の政府を含む当社の顧客及びサプライヤー又は当社事業の他の側面に対する、新型コロナウイルスのパンデミックのような公衆衛生上のクライシスの影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、その他米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び他の報告書に記載された事項(https://www.takeda.com/jp/investors/reports/sec-filings/又はwww.sec.govにおいて閲覧可能です。)が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本プレスリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本プレスリリースにおける武田薬品の経営結果及び公表情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。