本イベント「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジに向けて総力を結集」は、国連UHCハイレベル会合で世界のリーダーによってUHCに関する国連政治宣言が承認された翌日に開催された。
投資、政策、アクション:選択と優先順位
本イベントにおいて、タケダのコーポレート・コミュニケーションズ & パブリック アフェアーズ オフィサーの平手晴彦は、「UHCは各国で独自の形態になると思いますが、そのコアは、健康の維持と病気の予防にあります。 そのためには優秀、かつ経験豊かな医療専門家が不可欠です」と述べた。
デベックスの社長兼編集長のラジ・クマール氏は「我々は医療専門家の必要性を理解していますが、現状は、医療専門家育成が必須であることを、エビデンスとともに、説明できていません」と指摘した。
一方、シード・グローバルヘルスのCEOであるヴァネッサ・ケリー氏は「良質な医療の欠如が人々の健康に害を及ぼします」とし、現在も何百万人もの人々が質の高い医療を受けらない現状を説明した。「UHCに関する政治宣言は非常に重要であり、まさに、人を中心に置いて考えられています。しかし、それだけでは行動につながらず、また、資金確保ができません。 必要なことは、選択することです。それは、私たちがやらなければなりません。」
ルワンダ保健大臣のダイアン・ガシュンバ氏は、政府は率先して選択しなければならないと主張し、「1994年の大量虐殺の後、私たちは優先順位を付ける必要がありました。そして、プライマリーヘルスケアを重視し、コミュニティヘルスワーカーのトレーニングを選択したのです」と述べた。ガシュンバ氏によれば、この選択により、ルワンダはミレニアム開発目標を達成、そして持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて軌道に乗せることに成功したのである。
「優れたガバナンスと政治的リーダーシップはかけがえのないものです」と、WHOのUHC親善大使を務める参議院議員の武見敬三氏は同意した。 武見氏は、すべての国が多様な属性と条件を持つことを認識することが不可欠であり、グローバルなUHCフレームワークは柔軟であるべきだと付け加えた。
「しかし、単に多額の資金を投資すればいいということではありません。賢明な投資をしなければなりません」と、米国のグローバルエイズコーディネーター兼グローバルヘルス外交の特別代表デボラ・バークス氏と、WHOのUHCエグゼクティブ・ディレクターのピーター・サラマ氏は述べた。
グローバルヘルスと社会変革のためのアフリカセンター(ACHEST)所長であり、2019年の野口英世アフリカ賞受賞者であるフランシス・オマスワ氏は、次のような強いメッセージを打ち出すべきだと訴えた。「人々はUHCを権利と見なす必要があり、一方、政府はそれを必要不可欠な政治的要請と見なす必要があります。」
タケダの従業員の使命と受け継いできた日本のリーダーシップ