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新型コロナウイルス感染症への新たな取り組み - ラジーヴ・ヴェンカヤ ワクチンビジネストップが語る

2020年3月6日
タケダは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大と世界の対応を注視してきた。世界中の人々の健康と幸福に貢献する企業として、COVID-19の脅威にさらされている人々を救い、感染拡大リスクを低減するため、タケダができることに全力で取り組んでいる。

タケダは2020年3月3日、COVID-19に感染したハイリスク患者さんに対する治療薬として、抗SARS-CoV-2ポリクローナル高免疫グロブリン(H-IG)、TAK-888の開発を開始することを公表した。SARS-CoV-2はCOVID-19の原因となるウイルスである。
高免疫グロブリンは、これまでに重症急性ウイルス性呼吸器感染症の治療薬としての有効性が示されている血漿分画製剤で、COVID-19の治療選択肢となる可能性がある。
タケダは本研究を迅速に進めるため、世界の複数の国の保健規制当局や医療関連パートナーと協働している。TAK-888 の開発には、COVID-19から回復した方から得た原料血漿へのアクセスが必要だからだ。

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Rajeev Venkayya, President, Global Vaccine Business Unit
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並行して、既に上市している製品や開発パイプラインの中で、COVID-19の患者さんに対する有効な治療薬の候補となる可能性について探索している。時間を要する作業だが、出来る限り迅速に進めたいと考えている。また、欧州のInnovative Medicines Initiative(イノベイティブ・メディシン・イニシアティブ)を通して公益団体や他の製薬企業と連携し、タケダが有する専門知識を活用して、さらなる感染拡大を防止するためのCOVID-19の診断薬や何らかの抑止策を開発できないか、既に承認されている治療薬が再利用できないか、といった検討を進めている。

この公衆衛生の危機に対し、タケダが短期的、長期的に対処できる可能性があることを嬉しく思う。当初から迅速な対応が必要なことを認識しており、中国の感染地域にマスクや保護服などの医療用防護装備を送るなど、中国の医療従事者を支援するためにできる限りの対応をしている。最初の支援物資は中国の武漢に発送され、2月初旬に現地の医療機関に届けられた。直後に、5,000着の防護服が2回目の支援物資として届けられ、そして今、クリティカル・ケア・メディシン(必須医薬品)を含む3回目の支援物資が発送されている。また、タケダは、中国の赤十字社と医療機関に対し、3,100百万円を寄付した。
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Surgical masks and protective clothing are being shipped to hospitals in China

世界に拡がる影響を注視し、適切な危機管理策を確実に実施するとともに、タケダの製品を引き続き患者さんにお届けし、タケダのサプライチェーンがCOVID-19の蔓延によって悪影響を受けていないよう万全を期す。

より多くの患者さんや医療従事者の支援に積極的に取り組む一方で、タケダの従業員の健康と安全についても最優先事項と考えている。タケダでは日本を含む感染地域の従業員に対し、可能な限り、フレックス勤務、時差通勤、在宅勤務をするよう強く推奨している。また、学校の臨時休校により自宅で子どもと過ごす従業員への支援も行っている。海外出張を大幅に制限するとともに、対面での会議の代わりにITをフルに活用することで、可能な限り業務に支障をきたすことなく連携できるようにしている。タケダは感染拡大の状況と公衆衛生当局の勧告を注視し、社内ガイダンスを定期的に更新する。