「最先端の研究をさらに進化させることは、患者さんの未来を左右する重要な治療法へとつながるでしょう」
社長兼CEOのクリストフ・ウェーバーは、東京で行われた第2回「 Innovators in Science Award」の表彰式及びシンポジウムの出席上でこのように述べた。
再生医療の分野に革新的な進歩をもたらす二人の研究者、Michele De Luca博士とShruti Naik博士を称えたこのイベントは、ニューヨーク科学アカデミー(NYAS)とタケダが共同で開催。受賞者である両博士を、タケダを代表して、社長兼CEOのクリストフ・ウェーバー、リサーチ&ディベロップメント プレジデントのアンドリュー・プランプ、そして湘南ヘルスイノベーションパーク ジェネラルマネージャーの藤本利夫が表彰した。
再生医療のパイオニアであるMichele De Luca博士
イタリアのモデナ・レッジョ・エミリア大学で生化学教授を務めるDe Luca博士は、上皮遺伝学、つまり体表組織の生体分子構造の研究における功績で、 2019年度の Senior Scientist Awardを受賞した。De Luca博士の研究は、かつては治療選択肢が限られていた重症の輪部幹細胞欠乏症の患者の視力を回復させる、上皮幹細胞培養の発見をけん引した。
「上皮幹細胞の研究と、治療法としての可能性を高めるに至った私の実績が評価されたことを、光栄に思います」と受賞の言葉を述べた。
「今回の受賞により、この分野での研究をさらに推し進めるとともに、有望な研究を、実際に生命を救う治療方法として応用することに尽力したいと思います」
上皮幹細胞研究分野のおける期待の新星Shruti Naik博士
米国ニューヨーク大学医学部病理学・内科学・皮膚科学の准教授であるNaik博士は、2019年度のEarly-Career Awardを受賞し、上皮幹細胞研究の分野で注目を集めた。Naik博士は、免疫細胞、上皮細胞と微生物との相互作用を研究し、乾癬、慢性創傷やがんなどの疾患領域における治療戦略を立案している。
「このたびの受賞により、世界的な舞台で再生医療の進歩を紹介できることを大変光栄に思います。これを機に、世界の第一線で活躍する研究者と協力関係を構築し、幹細胞の複雑さと、再生医療と将来の治療法にどのような意味をもたらすかを解明することが可能になると思います」とNaik博士は述べた。