大学商学部卒業後、タケダへ新卒で入社し、MRとしてキャリアをスタートさせました。当時は主に生活習慣病領域の担当者としてクリニックや病院を訪問していました。MRの仕事では、医療関係者を通じて患者さんに貢献できることにやりがいと責任を感じました。8年間のMR経験によって常に患者さんを中心に考え、行動するマインドが醸成され、今の私の仕事の基盤になっています。2006年に社内研修プログラムを通じて海外留学にチャレンジしたことをきっかけに、グローバルで仕事をするようになりました。米国・欧州の子会社管理業務を行い、また中国では現地法人にてファイナンス業務を担当しました。中国などのエマージングマーケットではそのダイナミズムを肌で実感するとともに、各国独自の言葉や文化・慣習の違いも経験するなど、タケダという日本企業においてグローバル経験を積むことができました。その後、2020年4月より現職の日本オンコロジー事業部、事業企画部・チーフオブスタッフの部長を務めています。現在の業務は患者さんや医療関係者に近い第一線とは異なりますが、新製品や既存品の効能追加を滞りなく行うための最適な予算やリソース配分を通じて、必要とされる薬剤を患者さんに一日でも早く届けられるよう、努力しています。
私が思うタケダの魅力は二つあります。一つは多様性を受け入れる文化があることです。私がヨーロッパの子会社管理をしていた2007年当時、ヨーロッパには6つの販売子会社しかありませんでした。その後、ミレニアム社、ナイコメッド社、シャイアー社等の統合を経て、現在、ヨーロッパだけでも約30に増え、エマージングマーケットへも販売を拡大してきました。それに伴い社員の国籍などのバックグラウンドも様々ですが、タケダには個々人の多様性を理解し、受け入れ、強みを最大限に活かす文化があります。これはグローバル化に伴い、異なる言語、文化、性別、考え方をもった社員どうしが尊重し合い、切磋琢磨し、積み上げてきた財産です。例えば、海外のチームとも頻繁にミーティングを行いますが、先方の発表資料だけでなく文化や考え方をできるだけ理解し、よりきめの細かいコミュニケーションを心がけており、日々の業務からDiversity&Inclusionを実感できます。
もう一つのタケダの魅力は、社員のチャレンジにサポーティブであるということです。私はMRからキャリアをスタートさせ、当時の海外事業推進部や、米国、中国赴任など、国内外で様々な部署やプロジェクトを経験しています。新しい部署やプロジェクトに参加するたびにチャレンジが待っており、そのたびに壁にぶつかってきましたが、常に上司や同僚のサポートがあり、その壁を乗り越えていくことができました。現在、日本オンコロジー事業部におけるリーダーシップメンバーの一人として組織を率いていますが、メンバーの経験の差に関係なく業務をアサインすることを常に心掛けています。
タケダの社員は、P-T-R-B、1.患者さんに寄り添い(Patient), 2.人々と信頼関係を築き(Trust), 3.社会的評価を向上させ(Reputation), 4.事業を発展させる(Business) という行動指針をもとに、常に患者さんを第一に考え、行動することが求められます。私もMRとして入社した時から現在に至るまで、何か決断に迷ったときは、P-T-R-Bを常に考えて行動してきました。例えば、すべての患者さんに有効かつ安全な薬剤はなく、タケダの薬剤が選ばれないこともあります。しかし、その選択が患者さんにとって最良であれば、心から喜べるマインドが必要だと思います。患者さんを第一に考え、貢献しようと努力することが結果的にビジネスにも繋がると信じています。
♯プロフィール
三浦 格
日本オンコロジー事業部 事業企画部・チーフオブスタッフ部長
大学商学部卒業後、新卒でタケダへ入社、MR業務を8年間経験した後、社内研修プログラムで米国留学。その後、2007年から海外事業推進部、2009年から米国のTakeda Pharmaceutical International(シカゴ)にて、ヨーロッパの子会社管理を担当。2012年に帰国し、事業戦略部にてオンコロジーに特化したバイオ製薬企業であるMillennium pharmaceuticalsの事業管理に携わる。2015年から2017年には武田中国(上海)にてCFOを務める。2019年より日本オンコロジー事業部・事業企画部、2020年4月より、同・事業企画部・チーフオブスタッフ部長。