近年、多くの子どもや若者が生きづらさを抱え、ひきこもりや不登校となっていることが報告されています。このような社会情勢のなか、ひきこもりや不登校の子どもや若者が心身の健康を取り戻すため、新たな寄付プログラム「子ども/若者ライフサポートプログラム」を開始しました。
タケダは、日本NPOセンターとのパートナーシップのもと、子ども・若者が心身の健康を取り戻し、「いのち」をつなぐための「居場所」の運営に取り組む団体を支援します。
日本で50年以上、人々の心の叫びに寄り添い続ける日本いのちの電話連盟が、現在どのような課題に直面し、タケダの支援によって何を得ることができたか、日本いのちの電話連盟の常務理事・事務局長を務める佐合氏、日本NPOセンター常務理事の田尻氏、そして武田薬品で国内CSR活動を統括する吹田(当時)が語ります。
Q:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い社会情勢が激変する今、タケダがこのテーマに取り組む理由について教えて下さい。
タケダはDE&I(多様性、公平性、包括性)をあらゆる活動に組み込み、一人一人が公平で多様性にあふれた環境を作りだすことを目指しています。一方で、2020年からのCOVID-19の拡大によって、非正規労働者の失業、在宅勤務などによる自宅待機時間の長期化に伴うドメスティックバイオレンス(DV)による被害、そして自殺など、居場所を失い、無力感や孤立感などといった生きづらさを抱える人々、特に女性が増加するなど、これまで表面化していなかった社会課題が浮き彫りとなったと感じています。
そこでタケダはDE&Iの観点から、COVID-19の影響を受け、十分な配慮を受けられていない人々へのサポートとして、2020年度にNPO法人BONDプロジェクトやDV被害女性、高齢者介護をサポートする団体への支援を実施しました。
Q:無力感や孤立感などといった生きづらさを抱える人々は、これまでも存在したのでは?
はい。新型コロナウイルス感染症が流行する前からそのような方々はいましたが、これまでは社会課題として認識されにくかったと考えています。以前から行政が生きづらさを抱えた人々に対する相談窓口などを設置し支援していますが、課題自体が複雑・多様化、かつ複合的なものとなってきていることから、NPO等の民間組織の支援も必要だと考えています。